化粧品に含まれていることの多いセラミド。
セラミドという名前は見聞きしたことがあっても、詳しく知らないという方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、セラミドの概要と種類について解説します。
セラミドについて理解を深め、自分に合うスキンケア選びの参考にしましょう。
セラミドとは?
化粧品やコスメなどに多く含まれているセラミドですが、そもそもどのような効果があるのでしょうか。
セラミドとは、表皮の角質層に存在する保湿因子、つまり保湿の役割を担う成分のことです。
人の肌には天然の保湿成分が3つ存在します。
一つめは皮脂表面を覆う天然の保護膜である「皮脂膜」です。
皮脂腺から分泌される皮脂と汗腺から分泌される汗が混ざってできています。
二つめは、角層細胞の中にある「天然保湿因子」で、構成されるうちの半分はうるおいの素とされるアミノ酸でできています。
三つめは、角層細胞の間にある脂質である「細胞間脂質」です。
細胞間脂質は角層を構成する角層細胞の隙間にあり、セラミドを中心とした脂質が水分を挟み、何層にも重なってできています。
角層のうるおいの80%以上はこの細胞間脂質が守っていると言われることから、さまざまなスキンケアアイテムにセラミドが含まれているのは、角層で肌のうるおいを守るセラミドを補うためと考えられるでしょう。
化粧品に使われるセラミドは複数種ある
人の肌に存在する、天然の保湿効果を持つセラミド。
しかし、化粧品に使われるセラミドとはまた少し異なります。
化粧品に使われるセラミドは、主にヒト型セラミド・天然セラミド・植物制セラミド・合成セラミドの4つに分かれています。
概要は以下の通りです。
ヒト型セラミド
酵母などで作られた人が持つセラミドに近い成分。
化粧品では、セラミド2やセラミドNPと記載されることが多いです。
天然セラミド
馬や豚などの哺乳類の脳や髄液から作られる非ヒト型セラミド。
化粧品では、ビオセラミドやセレブロシドと記載されることが多いです。
植物制セラミド
コメやトウモロコシ、大豆などから作られる非ヒト型セラミド。
化粧品では、コメヌカスフィンゴ糖脂質やユズ果実エキスと記載されることが多いです。
合成セラミド
セラミドに近づけるために作られた、石油系のセラミド。
疑似セラミドや非ヒト型セラミドと呼ばれることが多いです。
化粧品では、ヘキサデシロキシPGヒドロキシエチルヘキサデカナミドなどと記載されます。
まとめ
今回は、セラミドの概要と種類について解説しました。
例えば、化粧品に記載されるセラミド2であればヒト型セラミドを、ユズ果実エキスは植物性セラミドであることが理解できたでしょう。
このように、セラミドといってもさまざまな種類があります。
化粧品を選ぶときは本記事を参考にしながら、自分に合うセラミドを試してみてはいかがでしょうか。